8.後三条天皇の延久の荘園整理政策はどれほどの成果をあげたか。
(本文第21問対応)
▶ 解答例・視点・ヒント
- 結果的にはかなりの成果を収めた。それについて,具体的事例を挙げて説明すればよい。
▶ 基本事項の整理
- 石清水八幡宮領34カ所のうち13カ所の荘園が不輸の権を認められなくなったほか,摂関家の所領も荘園整理の対象となり,『愚管抄』には藤原頼通が激しく抵抗した様子が記録されている。
▶ 補足・発展
- 今まで荘園整理は国司に一任していたが,後三条天皇は1069年に記録荘園券契所を設置して,荘園領主から荘園を寄進したという証拠書類(=券契)を提出させ,これを調査して強力に荘園整理をすすめた。そのため上級貴族は反発し,東大寺の券契提出拒否は半年も続いた。