ターゲットのひみつ

「ターゲット」という単語集の名前を聞いたことがある人もない人も、これを読むと「ターゲット」のことがもっと気になっちゃう? 小ネタを集めてみました。

♯04「ターゲット」は、作るのにどのくらいの時間がかかるの?

企画着手から「2年近く」かけて作っています。

2020年1月に改訂版として刊行された「1900」「1400」「1200」。「新しい入試に、新しいターゲット!」をスローガンに、2年近くを準備・製作に費やして誕生しました。

【市場調査/企画立案:約6か月】 当然のことながら、学習参考書も時代に応じて常にアップデートさせなくてはいけません。「新しい時代に求められる『ターゲット』とはどんなものか?」を探るべく、入試を取り巻く環境や英語学習の実態といったものの調査から、レイアウトや本のサイズといった細かなスペックも含めた高校生が求める参考書像に至るまで、あらゆる角度から調査・分析を重ね、最適な「ターゲット」の姿をとことん追求しました。

【大学入試過去問+αの分析:約4か月】 「ターゲット」の最大の特長は「入試に出る順」。まずは、実際の大学入試過去問12年分(学校や塾の先生の間では“電話帳”と呼ばれる分厚さの「全国大学入試問題正解」約30冊!)を分析しました。入試に出た回数を単純に数えるだけではなく、例えば、「一番多く出題されている活用形はどれか」(interest-interesting-interestedなど)、「同じつづりの語がどちらの品詞で用いられているか(動詞か? 名詞か?)」といった細かな部分まで、丁寧に分析を行いました。加えて、最新の入試傾向を反映できるように、直近4年分の入試問題だけで分析した頻度データも作成しました。
さらに、それぞれのレベルで適切な単語が学べるように、中学・高校の主要教科書や、それぞれのレベルで目標と定めている大学群ごとに分析したデータベースを作成したり、CEFRレベルを示すデータも活用したりするなど、掲載語の精度を高めるべく、複数のデータベースを準備しました。
また、「1900」「1400」の巻末にあるように、外部民間試験にも対応が可能な単語集になるように、英検やTEAPなどの資格・検定試験でよく使われる単語も分析して、データベース化したりもしています。

【掲載する単語と単語の意味を検討:約2か月】 各データベースを見ながら、様々な辞書や英語ネイティブスピーカーの意見、ときには何十年も入試問題を見続けてきた先生だからこそわかる経験と勘も参考にしつつ、どの単語を掲載するかを決めていきます。また、どの意味を単語の語義として掲載するかを決めるにあたっては、単語データベースに含まれる単語1つひとつにつき、その単語が含まれる数百の例文が入力された「例文データベース」を別途作成し、例文のすべてに目を通したうえで、それぞれのレベルに掲載するのにふさわしい語義を決めていきました。

【例文などの執筆:約4か月】 単語の選定と単語の意味の検討が終わると、例文とそれ以外の情報(フレーズや派生語など)の執筆に取り掛かります。 今回の改訂では、語義の覚えやすさと単語の使い方(コロケーション)をより重視して、掲載している例文はすべてオリジナルで作成しています。また、単語のニュアンスや単語を覚えるのに役立つ情報などをどう入れるかも、しっかり検討しています。

【正しく、わかりやすい内容にしていく作業(校正):約2か月】 単語・単語の意味・例文をはじめ、紙面上に掲載しているすべての内容について、スペルや意味などに誤りがないか・内容がわかりやすいか・読みやすい文章になっているか・事実に反する事柄が含まれていないかなど、いくつもの観点で内容の正しさを確認する作業をします。これを「校正」といいます。日本人の先生だけでなく、英語ネイティブスピーカーの方々も含め、英語教育に携わる何人もの人たちに読んでもらい、わかりやすく、正確で、何より受験生のみなさんに役立つ本になるようにチェックを重ねます。夢に見るくらい、何度も何度もチェックして、よりよい内容にしていきます。

【音声の収録・音源の準備:約1か月】 単語・単語の意味・例文が確定したら、ナレーション原稿を準備して、英語や日本語の音声収録を進めていきます。録音スタジオでの収録にも立ち会い、用意した原稿をナレーターさんに正確に読んでもらうように、その場でチェックしていきます。 録音した音源が正しいかどうかを何度も視聴して入念に確認し、アプリやダウンロードに使いやすいような形に整えて、音源を準備します。

【印刷・製本:約1か月】 校正を終えた原稿は、印刷会社で印刷されます。コピー機のように1ページずつ印刷するのではなく、とても大きな紙に32ページ分印刷して、本の形になるように折り、組み合わせて本が完成します。「ターゲット」は片手で持ち運べる「ハンディサイズ」が特徴のひとつですが、それ以外にも、本を開いたままにしておきやすい製本形式にしたり、赤シートで消える文字の色の濃さを調整したりと、使い勝手がよりよくなるように、最後まで気を配りました。
完成した本は、「取次」と呼ばれる販売会社を通じて、全国の書店さんに運ばれていきます。その後、皆さんが書店さんで目にし、手にすることになります。

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